ベニバナイチゴ ゴゼンタチバナ ミヤマクロスゲ
乗鞍の高山植物も垂直分布があって標高2000m辺りから徐々に高度を増す毎に見られる花も変わって行きます。 森林限界を過ぎてハイマツの域になるとそこ此処に高山植物らしい顔が出揃って来て目を楽しませてくれます。 本当は麓から歩くとその辺りが良く判るのですが、この歳になると長いアプローチは堪えます。 ↑ 以上3枚はベニバナイチゴ 高山帯では植物は皆矮小化されると言いましたが時には例外もあるようで、 このベニバナイチゴは里のイチゴの仲間より大きくなって丈は1mを超すのも普通に見られます。 また花は紅褐色で地味ですが、大きな赤い実を付けます。 里にはクマイチゴがあり、熊が好みそうですが、このベニバナイチゴの方が好きなのでしょう。 実際この実を食べている熊に乗鞍では何度か遭遇したことがありました。 ↑ 以上2枚はゴゼンタチバナ この花も登山者には人気なようで名前を知っている人も多いようです。 秋には真っ赤な実を付けるのでその印象も深いのでしょう。 ハイマツの影に隠れるように見られるところは控え目さを感じる花です。 ↑ 以上2枚はミヤマクロスゲです。 ミヤマクロスゲは前に紹介したミヤマホタルイ同様の単子葉植物で花でも咲いていないと雑草?と思われます。 スゲの仲間でパイオニア植物としては強い方で、少し湿ったような場所でも群落を作ります。 高山チョウの中にベニヒカゲとかクモマベニヒカゲが居ますが、彼らの幼虫時代の食べ物はこれらのスゲ類です。 もちろん乗鞍にはその両種のチョウも生息しています。
by sikisai03
| 2017-08-20 00:03
| 乗鞍の高山植物
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